【解説】太宰治『人間失格』（まんがで読破）｜結論｜感想｜読み方

よーいち

ネガティブな人が人生を失敗していく様を擬似体験した気分でした。

]僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。

今回はその中から　『人間失格』を簡単3分でご紹介します。

結論

この本が教えてくれるのは、感性的な人生の末路です。

感想

『人間失格』との出会い

タイトルは知っていましたが、なんだか不気味で読もうとは思いませんでした。

でも、死ぬ前に一度くらいは読んでおこうかなと思いました。

簡単あらすじ

〈大庭葉蔵おおばようぞう〉は風変わりな子供でした。

初めて駅で跨線橋こせんきょう（ホームとホームを跨またぐ橋）を見た時、「きっと駅を遊戯場にみたいに楽しくするために造られたんだ」と思いました。

地下鉄のことも「地上より地下を走る方が面白いからな」と思いました。

〈大庭葉蔵おおばようぞう〉の父は田舎の大地主で、地方議員を務めている大金持ちでした。家にはたくさんの使用人がいました。

その末っ子として生まれたのが〈葉蔵ようぞう〉でした。

甘やかされて育った〈葉蔵ようぞう〉は空腹というものを知りません。

なぜなら、空腹感が起きる前に珍しい物・豪華な物が与えられるからです。

しかし、〈葉蔵ようぞう〉にとって最も苦痛なことは食事の時間でした。

〈葉蔵ようぞう〉は思っていた問いを父にを投げ掛けます。「人間はどうして食べ物を食べなければならないの？」

すると、お父さんは答えます。「人間は飯を食べなければ死ぬからだよ。そのために働いて人間は飯を食べている」

……脅迫？

〈葉蔵ようぞう〉には父の言葉が理解できませんでした。

そして、すぐに不安な気持ちになってきました。

自分の幸福の観念が世界の全ての人たちと違っているような気がしたのです。

僕は変人なのだろうか？

だとしたら、みんなに嫌われてしまう……！

自分が変人であることを悟られてはいけない！

その日から、〈葉蔵ようぞう〉は周囲の人たちを笑わせる〈道化〉を演じ始めました。馬鹿みたいに滑稽こっけいな言動を取っていれば、みんなに愛してもらえると信じて。

しかし、いつしかその道化は本音を言わない空虚な人間になっていました……。

女達者の匂い

父からの言いつけで、東京の高校へ行くことになりました。

でも、ちょいちょい学校を休んでダラダラと過ごしていました。そこで悪友〈堀木正雄ほりきまさお〉と出会い、酒とタバコと女遊びを覚えました。

しかし、こんな自堕落的な生活はいつまでも続くはずがありません。

しばらくして、父が議員を辞めた連絡がありました。これからは1人で生活費をつくらなけらばいけなくなりました。

そこでも悪友〈堀木正雄ほりきまさお〉は葉蔵ようぞうに質屋しちやの使い方を教えます。そして学校へも行かずにほとんどの時間を堀木と安酒やすざけを飲み歩き、淫売宿いんばいやどへ……。

いつしか、葉蔵ようぞうは女達者おんなたっしゃの匂いがするようになっていました。いろんな女たちがいろんな手口てぐちで寄り付いてきます。

しかし、葉蔵ようぞうにとって女性は男の数倍難解で薄気味悪く思うのでした。

行き当たりばったりの人生

葉蔵からはまったく主体性を感じません。

視界は常に外に向いていて、楽しいことに飛びつき、嫌なことから逃げようとします。

意識が自分に向くことはほとんどありません。なので、自分のことを責めたり改めることもありません。しかも、目標や未来の展望もなく、どうしたいのかよく分かりません。

ただ周りに流されるがままの人生になっています。

主人公を取り巻く女たち

物語の中で〈葉蔵ようぞう〉は女を求めます。

〈葉蔵〉はすごいイケメンというわけではありませんが、静かに物悲しいオーラを漂わせる、ほっとけない男子だったようです。

ネガティブでメンヘラなところが、女性たちからしてみれば「私が支えてあげたい」という気にさせたのでしょう。

読み方

共感する人としない人とではっきり分かれると思います。

僕はこの本を好このんでずっと読んでいた時期がありましたが、気が病んでいる時に読んでいたので、恥ずかしい話ですが気が安らぎました。

しかし、読んでいるとほろ酔いみたいにぼーっとしてくるので、のめり込み過ぎないように注意が必要です。

最後に

まずは【まんがで読破】を読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。

書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。

ぜひ探してみてください。

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