まさに
論語の授業
人を育てることが教育! 孔子を敬愛する先生が〈生きる道〉を熱く優しく教えてくれる。
人生に希望が持てなかった僕にとって『論語』は生きる手本となりました。
今回はその中から『論語』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、善い生き方です。
感想
『論語』との出会い
難しいイメージしかありませんでした。
「人生のためになる」とか、「人間のあり方を教えてくれる」とか、すでに読む前から難しい……。
そんな僕でしたが「マンガだったら読めそうか?」と思い、買ってみました。
簡単あらすじ
21世紀になったというのに——。
卑劣な犯罪、傷ましい事件がなくなる気配は見えない。
ある中学校に臨時教師が赴任してきました。
その教師の名は〈牛山ウシ子〉。
なんと、白と黒の牛の顔をした獣人です。
もちろん、教室はざわつきます。
そんな中、教室の後ろからそろりそろりと入ってくる生徒がいました。
彼の名前は〈飯田仁〉。
ですが、遅刻はすぐにバレてしまいます。
謝る〈飯田くん〉を〈ウシ子先生〉は簡単に許してしまいました。
そして、こう言います。「過ち改めざる是を過ちと謂う。——長い人生、多少の過ちはつきものよ。でも、その過ちを認めなかったり、クヨクヨしたりしてはダメよ。過ちを犯してもそれを改善しようとしない。それを本当の過ちと言うの。分かった?」
それから数日……〈ウシ子先生〉はみんなに受け入れられて人気者になっていた。
論語の授業が始まります。
読み下し文
子曰く、学びて時に之を習う
亦た悦ばしからずや
朋あり、遠方より来る
亦た楽しからずや
人知らずして慍みず
亦た君子ならずや
[子]……先生。(よって、孔子=孔先生ということ)
[曰く]……言いました。
[朋]……友だち
現代語訳
学んで時には復習をする
まさに嬉しいことだ
友だちが遠い所から訪ねてくる
まさに楽しいことだ
人に知られずとも気にしない
まさに君子だ
↓
〈ウシ子先生〉の解釈
学んだことを実践し、知識欲の充実や自己の向上を喜び
そのことについれ語り合える仲間がいることを楽しみ
たとえそれが人知れぬ努力で、日の目を浴びずともかまわない。
そういう人物こそ君子と呼ぶにふさわしい
[君子]……ウシ子先生は「難しい質問ね」と答えてはくれませんが、どうやら”立派な人”といった意味のようです。
論語は宗教?
『論語』は孔子(孔丘)の弟子たちによって編纂された書物です。
中国漢の時代に国教となった〈儒教〉の始祖は孔子とされています。
この本の中で〈ウシ子先生〉はこう断言しています。
「儒教は宗教ではないわ!」
なぜなら、宗教とは神様や死後の世界を扱うもので、儒教は死後の世界という概念はなく、神様を信仰する教義もないから。
その答えも『論語』の一説にあります。
読み下し文
子曰く、未だ人に事うることを能わず
焉んぞ能く鬼に事えん
曰く、敢えて死を問う
曰く、未だ生を知らず
焉んぞ死を知らん
[鬼]……神霊のこと。
↓
現代語訳
人にどう仕えれば良いのかさえ分からないのに
神霊のことまで頭が回りません。
あえて死について問うてみた。
生のことについてさえよく分からないのに
死後のことなど分かりません。
そんな感じで、孔子の残した言葉『論語』は、生きるために必要な言葉だと〈ウシ子先生〉は言います。
悩みを持つ中学生たち
●飯田仁
どこにでもいる中学生。
心優しい少年。
●天野明理
頭が良いが、不登校気味。
母が亡くなったことが原因の様子。
●杉山勉
ガリ勉。明理をライバル視している。
父が同中学校の教頭。
父の言う生き方に疑問を抱いている。
読み方
【まんがで読破】の『論語』の中には24の言葉が出てきます。
どれも生きることに苦しむ現代人の心に刺さる内容です。
孔子の言葉はとても優しく「〇〇は△△なんだよ。だから、◇◇な考えを持つことが大事なんだよ」と語りながら教えてくれます。
そして、読んだ人の心にまるで清流が流れるように穏やかに、人として善い生き方の方向を指し示してくれます。
・善い生き方
・学ぶということ
・教育のあり方
・政治のあり方
・親子の関係のあり方
孔子の言葉を知り、自分の考えを合わせて、柔軟な考えを持つことができました。
1時間ほどで読めました。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
価格:276円 |