まさに
街に潜む恐怖
世界初の名探偵〈デュパン〉がパリで起きた異常な密室殺人事件を華麗に紐解く。
現実に起こっていそうな恐怖と戦慄。しかし、内心はワクワクしていました。
今回はその中から『モルグ街の殺人』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、謎解きの魅力です。
感想
『モルグ街の殺人』との出会い
もともと推理ものは大好きでした。
●世界初の推理小説とはどんなものだろう?
●今と何か違いはあるんだろうか?
何より、マンガ化されているのは珍しいことでした。
簡単あらすじ
——深夜のパリ郊外に響き渡る悲鳴。
警官らがアパートの一室のドアを壊して中に入る。
ここにはレスパネーと言う名前の母娘が2人で暮らしていた。
しかし部屋の中には誰の姿も見えない。
内側からは鍵がかけられ、窓はも開かない密室。
すると、煙突の中からずるずるるっと娘が落ちてきた。
母の方は中庭で倒れているのが発見されたが、首が切断されていた。
18××年の春
語り手である〈私〉はある屋敷で〈デュパン〉という没落貴族と共同生活をしていた。
彼には驚くべき才能があり、〈私〉の仕草や目の動きなどから、考えていることをズバリ当ててみせた。
自分の考えていることを明らかにされるのは愉快ではなかったが、〈私〉はその時に受けた衝撃は計り知れるものではなかった。
それが〈オーギュスト・デュパン〉である。
警察による事件の捜査が始まった。
証人① 洗濯女
生活や収入については知らないが、ごく普通の人たちだったと言う。
証人② 警官
部屋は密室。居間と寝室に窓があり、それぞれ窓枠はクギで固定されていた。
証人③ 煙草屋
あの夜の悲鳴の中で、男か女か分からない不気味なイタリア語のような声が聞こえた。
証人④ 洋服屋と葬儀屋
不気味な声について、洋服屋はドイツ語だと言い、葬儀屋は英語だと言う。
証人⑤ 銀行頭取
事件の3日前に全額を引き出された。
それは金貨で支払われ、その金貨の袋は銀行役員の〈ル・ボン〉が直接届けた。
しかし事件当日、金貨入りの袋は現場にそのまま残されていた。
[検死の結果]
娘の死因は、首の骨折によるもの。身体じゅうの骨が折れているのは煙突に無理やり押し込まれたからだと言う。
母の死因は、鋭利な刃物による傷口からの失血死。
警察は金を届けたという理由で銀行役員の〈ル・ボン〉を逮捕した。
不当な逮捕を知った〈デュパン〉は動き出す——。
オーギュスト・デュパンって?
没落貴族の末裔で、読書をこよなく愛している。
パリの郊外の屋敷に住み、日中はカーテンを閉めきって過ごす。(ろうそくの明かりで本や新聞を読んでいる)
わずかな遺産でほそぼそと暮らしている。
——彼には非凡な能力があった。
人の仕草から相手の思考を読み取る能力だった。
そんなデュパンの知性が感じられるセリフがこちら↓
「人間なんて胸に窓を開けているようなものさ」
「想像力と分析力さえうんと働かせば、どんな謎だって解けるんだ」
天才を通り越して変人とも思える領域です。w
エドガー・アラン・ポーとは
実は、デュパンを主人公とした推理小説はたった3つだけです。
ペンネームの由来となったことで有名な推理小説家〈江戸川乱歩〉のイメージから、エドガー・アラン・ポーは推理小説家と思われがちですが、本業は出版社の編集者でした。
職業柄、「読者にウケるネタとは何か?」を探る能力に長けていたからこそ、読者が欲しがるニーズに応える作品を世に出すことによって、たくさんの人々に受け入れられていったようです。
なので、『モルグ街の殺人』以外にも『アッシャー家の崩壊』『アーサー・ゴードンピムの冒険』『黄金虫』『黒猫』も有名です。
どれも、ホラーやサスペンスを主軸とした、読者をハラハラドキドキさせる、不気味でブルっと身ぶるいをしてしまう作品です。
読み方
「モルグ街の殺人」と「盗まれた手紙」の2篇が収録されています。
内容は日記のように読みやすく分かりやすかったです。
心理トリックが愉快で痛快でした。
1時間ほどで読めました。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
【中古】 モルグ街の殺人 / エドガー・アラン・ポー / イースト・プレス [文庫]【宅配便出荷】 価格:921円 |