まさに
暴走ジジイ
騎士道物語にハマるお爺さんはある日、自分を本物の騎士だと思い込み、無謀な旅に出てしまう——!
僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『ドン・キホーテ』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、人生に必要なものです。
感想
『ドン・キホーテ』との出会い
名前だけ知っていました。
何かしらで耳にする『ドン・キホーテ』。
その内容は、風車を敵だと思い込んで戦いを挑む狂ったお爺さんの話だとか。
『聖書』に次ぐロングセラーで近代小説の元祖とも言われているそうです。
簡単あらすじ
田舎の郷士〈アロンソ・キハーダ〉は毎晩、”騎士道物語”の本を読んでは異常なほどその世界に入り込んでいました。
(※郷士……有力農民のこと)
騎士の活躍と栄光と名声、そして思い姫とのロマンス。それこそが1人の老人を夢中にさせる要因でした。
しかし、次第に読むだけでは満足できなくなってきます。自分も本の中の騎士のように冒険がしてみたい。
「そうだ!! 冒険に出かけるのじゃ!」
姪っ子の〈アントニア〉や家政婦、〈アンソロ〉の友人・司祭や床屋の親方は彼の熱中ぶりに心配していました。
そんなある日のこと、〈アロンソ〉はとんでもないことを言い出します。
「拙者はアロンソ・キハーダではない! 拙者こそは……遍歴の騎士、ドン・キホーテじゃあ!!」
我は名誉ある称号を持つ騎士〈ドン〉だと名乗り出したのです。
困った周り人たちは集まって会議を開きます。そして、ある作戦を思いつき決行するのです。
……一方、ドン・キホーテことアロンソは冒険に出るために小作人の〈サンチョ〉を従者として連れて行こうと勧誘します。島の領地を分け与えてやると、ありもしない契約をしてしまうのです。
翌朝、目を覚ましたドン・キホーテは書斎がなくなっていることに気がつきます。
友人たちがアロンソのためを思って書斎のドアを塗り固めてしまったのです。
そこに一通の手紙が置いてありました。
今夜 あなたの書斎をいただきに上がりました
悪い魔法使いより
これも友人たちの仕業です。
しかし、ドン・キホーテはそれを間に受けて、「とうとう悪の魔法使いがやってきたか!」と冒険への旅立ちを決意してしまいます。
甲冑を身につけ剣を持ち、痩せ馬と小作人〈サンチョ〉を引き連れ、無計画な冒険の旅に出てしまうのです。
常軌を逸した思い込み
この後、ドン・キホーテの妄想はエスカレートしていきます。
例えば、救うべきお姫様がいるとか、風車を悪い魔法使いだと思って突進したりだとか。現実にありもしないことを真実であるかのように言い、行動にうつしていきます。
(ちなみにアロンソは結婚歴のない独身です。)
まるで夢と現実の区別がつかなくなった哀れな変人です。
そして、その奇行は瞬く間に噂になって各地に広がりました。
噂を聞いた民衆は皆、アロンソを笑い者にして「もっとやれ、もっとやれ」と楽しんでいました。
心の穴
アロンソ・キハーダは本当に頭がおかしくなっていたのか。
僕はそうは思いません。
老年にさしかかり、人生の終わりが見えてきて、ふと今までの人生を振り返って考える。
自分の人生は何だったのだろうか………。このまま終わっていいのか。今のうちにしておくことはないのか。するとしたら、今だ! 死ぬ前に後悔するくらいなら今行動するしかない………!
そんな心の穴を埋めたいと思う気持ちにとても共感し、身につまされました。
読み方
いたってシンプルな茶番劇。
お爺さんの暴走とそれに関わるの人々との愛情あふれるストーリーです。
最初は変な老人だと思って面白がって見ていましたが、読み進めていくうちにドン・キホーテが愛しくて愛しくてたまらなくなりました。
読み終わっ後はとても清々しい気持ちです。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
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