まさに
うつ恋
ウィルヘルムは馬を走らせる。親友ウェルテルからの手紙は……真実はすべてを手遅れにして通り過ぎてゆく——。
僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『若きウェルテルの悩み』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、囚われた心からの解放です。
感想
『若きウェルテルの悩み』との出会い
本屋で並んでいるのを見たことはありましたが、手に取ったことはありませんでした。
『〜の悩み』というくらいですから暗い話だろうと予想はつきましたし、重い話は敬遠していました。
簡単あらすじ
ウェルテルの手紙が届いたのは去年の1771年の5月4日だった。
我が親愛なるウィルヘルムへ——
僕は今じゃ思いきってあの街を飛び出してよかったと思っているよ
レオノーレと彼の妹には悪いことをした
彼の妹はいい女性だったし、僕のことも好いてくれていたし……
どうにも、僕は……他人とうまくやっていけない人間なのかもしれない
それでも……
聞いてくれ、ウィルヘルム ここは楽園だ
僕はここで自分の改善を試みたいと思う
ウェルテルは善良な好青年だった。
血気盛んで無茶をする、まっすぐで不器用な魂の持ち主だ。
いつかウェルテルはこんなことを言っていた。
「僕は大人かな 子供かな……？」
また、こんなことも言っていた。
「僕らが生きる世界が牢獄なんだよ」
ウィルヘルムはそんなウェルテルに優しく温かい言葉で元気付けていた。
忘れられない恋
ウェルテルには忘れられない女性がいた。
15歳のとき——幼馴染みの女の子に恋をした
彼女に恋をしていると、自分が自分以上の存在になれた
人間の本来の目的は……人はどこから来てどこへ行くのか……？
あのときは見えかけていた気さえする……
だが、彼女は先に逝ってしまった
彼女のしっかりとした気性。神々しいまでのやさしさと辛抱強さ
僕は決して忘れない
考えるなといわれても思い出してしまう……
その後、ウェルテルは町を飛び出した。
そして、そんな彼はようやく心の聖地を手に入れたのだ。
彼はずっと僕に手紙を届けてくれた。
作男
新天地 ワールハイムにて
5月26日——
ここはやっぱりいいところだよ ウィルヘルム
こんな親しみを持てる素敵な場所はそうそうお目にかかれないよ
素朴で優しい村人の住む自然豊かな村で、ウェルテルはくさんの人との出会いを経験します。
その中でウェルテルは〈作男〉が気に入り仲良くなります。（※作男……雇われて耕作に従事する人のこと）
作男は未亡人の女主人に恋をしていました。
女主人は、亡くなった前の夫に酷い目に遭わされたせいで再婚できないでいるの彼女が不憫だと言います。
ウェルテルは作男が女主人に恋をしていることをすぐに見抜きました。作男の瞳の中には押さえつけている愛情であふれていました。
ウェルテルにはそんな作男をうらやましく思うのでした。
運命の人
ウェルテルは運命の女性と出会います。
ダンスパーティーに招かれた〈シャルロット〉——彼女には9人の弟妹がいました。
シャルロットは彼らの母親代わりで、彼女の周りはとてもあたたかなきらめきがあふれ出していました。
シャルロットの姿、声、そのふるまいや思慮深い見識……ウェルテルは心を奪われてしまいました。
そして2人はダンスを踊り、かつて幼馴染みと感じた人生の輝きが戻ってきたような気がしました。
——しかし、これは叶わぬ恋だったのです。
読み方
すぐに悩んでしまう性格のウェルテル。
社会にうまく溶け込めなくて、ふと人生にむなしさを感じてしまう。時に希望や幸せが見えたり近づいてきたとしても結局は手に入らない運命に苛立ち、誰かを攻撃したくなる。そんな愚かな考えを持つ醜い自分が嫌いになっていく……。
そんな悩める人の、悩む人による、悩みを乗り越えるための本として読みました。
ウェルテルのすべてが愛おしくなる——そんな人間らしさを味わえる作品でした。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
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