まさに
魔物クッキング
資金不足から魔物を食べてダンジョンを進むことになったパーティ一行。モンスターを倒して美味しくいただく。「あ、意外と美味しいかも……」
僕が大好きな漫画 『ダンジョン飯』を簡単5分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、食べることは生きることです。
感想
『ダンジョン飯』との出会い
同僚K君が「最近、漫画読んでる?」と聞いてきたので、僕は「よく読むよ」と答えた。
K君「俺、最近、『ダンジョン飯』読んでるんだけど知ってる?」
僕「ああ、名前は聞いたことはあるけど……。もしかして、RPGの世界でグルメ漫画みたいなことするの?」
K君「まあ、そんな感じだけど、モンスターをどう料理するかって感じかな」
僕「え? モンスターを!? 現実にいてない物を料理するの?」
K君「そうだよ。あと、冒険が面白い。ダンジョンに残された妹を助けるために兄がダンジョンに入る話なんだけど……」
僕「ストーリーも面白いのね。それでいて、非現実なグルメの要素もあると」
K君「そうそう。感動的な場面も多くて……」w
楽しそうに話すK君の顔を見ていると、もう興味しかありませんでした。
簡単あらすじ
——ダンジョンの中で、レッドドラゴンと戦うパーティー。
「みんな、がんばれ! このドラゴンを倒せばあとひと息だ」と、戦士〈ライオス〉は檄を飛ばします。
しかし、〈ライオス〉の妹〈ファリン〉が身代わりとなり、レッドドラゴンに捕まってしまいました。
周囲を見渡すと、味方は次々と倒れています。「嘘だろ、全滅する」
「に、逃げて……」〈ファリン〉は最後の力を振り絞って魔法を唱えました。それは仲間をダンジョンの外へ脱出させる魔法でした。
——ダンジョンの外で目を覚ました〈ライオス〉は〈ファリン〉を救うため、再びダンジョンに入ろうとします。
しかし、お金がもう僅かしかありません。
仲間の雇用費、武器や装備、そして食費。何かとお金が必要です。
〈ライオス〉は、残った仲間・魔法使い〈マルシル〉と鍵師〈チルチャック〉にパーティーの離脱を言い渡しますが、2人は一緒にダンジョンに入ると言ってくれます。
ダンジョンの入り口に立つと、〈ライオス〉は一言こう言います。「食料は迷宮内で自給自足する」
「は!?」2人は当然驚きます。
〈ライオス〉が言うには「迷宮内には魔物が溢れている。つまり、肉食や草食の魔物たちの生態系が存在しているということだ。すなわち、人間も迷宮で食っていけるということだ!」と。
「絶対無理!」と反対する2人ですが、3人の前に〈歩き茸〉が現れ、すかさず〈ライオス〉が倒します。「これを今日の昼飯にしてみよう」
反対する2人を無視するように〈ライオス〉は他の食材を探しに奥へと進んでいきます。
ちょうど、〈大サソリ〉がいたので捕らえて調理してみることにしました。
魔物を調理してみると
3人はダンジョン内の広場で水を汲み、〈歩き茸〉と〈大サソリ〉をカットして鍋に入れて煮てみました。
しかし、当然のように食べれたものではありません。
「サソリ鍋か。そのやり方は感心せんな」と、それを見ていたドワーフ〈センシ〉が現れました。
〈センシ〉は大サソリを調理する際は、ハサミや頭・足・尾を切って落とし、身には切れ込みを入れ、内臓を取ることを教えてくれます。
〈歩き茸〉は尻の部分は捨てると言います。
「サソリと茸だけではちと寂しいのう」と、〈センシ〉は墓場から藻(花苔・イシクラゲ)を採ってきました。
「ダメダメ、無理無理」と騒ぐ〈セルシル〉の頭に突如、〈スライム〉が落下して彼女の頭を覆い込みました。
〈セルシル〉は呪文を唱えようにも息が詰まって出来ません。
すると、〈センシ〉はスライムをナイフで簡単に引き剥がしてしまいました。
〈センシ〉は「不定形のように見えるが、構造を知っていれば簡単なものだ」と言います。
スライムは柑橘系の果汁を加えた熱湯で洗って天日干しすると高級食材になると言います。
今は〈センシ〉持参のスライムの干物を一口サイズにカットして鍋に入れました。
「できたぞ」
〜大サソリと歩き茸の水炊き〜
材料(3〜4人分)
大サソリ———————1匹
歩き茸————————1匹
茸足—————————2本
藻(花苔・イシクラゲ)
——適量
サカサイモ———中5本程度
干しスライム———お好みで
水——————————適量
「なんだか、うまそうな匂いが」「本で読むのと見るのは大違いだ」と、〈ライオス〉と〈チルチャック〉は一口食べます。
「うまい!」
空腹に耐えかねて〈マルシル〉も嫌々ながらも食べてみました。「うわっ、おいしい!」
食べ終わった3人は〈センシ〉に自己紹介をし、旅の訳を話します。
「頼む。わしも同行させてもらえんか」
「もちろん喜んで」
「本当か! ありがたい」
〈センシ〉は目を輝かせていました。「レッドドラゴンを調理するのは長年の夢だったのだ! やはり王道にステーキか、それともハンバーグか、しゃぶしゃぶも捨てがたいが、卵があれば親子丼という手も……」
食材となる魔物たち
〈歩き茸〉や〈大サソリ〉、〈スライム〉の他、たくさんの魔物たちがおいしく料理されていきます。w
●人食い植物の木の実
●バジリスクとその卵
●マンドレイク
●大蝙蝠
●動く鎧
●ゴーレムを畑にして収穫した野菜
●ミミック
●水棲馬
調理方法も実際の調理さながら、切って・さばいて・煮て・焼いて、丁寧に説明されます。
また、料理やデザートにとどまらず、聖水や石鹸などの生活用品(?)も作ったりします。w
食費をうかすため、生きるため、妹を救うために、〈ライオス〉たちは未知の食材を〈あり合わせの料理〉にして食していきます。
読み方
絵の作風はほんわかしていていて、ゆったりと落ち着いた気持ちで読めました。
ちょっと変わった食材のグルメ漫画ぐらいの感覚です。
実際にあるような調理の工程がなされるので、「スライムとサソリ汁のタルトはおいしそうだな」と、つい食べたくなりました。w
そして、自分の中に野生的(?)な部分があることに驚き、「意外とタフかも」と思えてクスッと笑えました。
最後に
コミック、『ダンジョン飯ワールドガイド冒険者バイブル』があります。
ぜひ探してみてください。
【中古】【全品10倍!3/10限定】ダンジョン飯 / 九井諒子 価格:110円 |