まさに
人生をやり直す
学問に人生のすべてを費やしても真理には到達できなかった。絶望する〈ファウスト〉の前に、悪魔が現れる——!
僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『ファウスト』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、なぜ人は生きるのかです。
感想
『ファウスト』との出会い
何の予備知識もなく、本を手に取りました。
背表紙の、”人生をやり直したくないか?”と言う悪魔のセリフを見て、僕は「やり直したい」と思いました。
簡単あらすじ
この日、〈ファウスト博士〉は、神学・医学・法学・哲学、すべての学問を極め、ドクトルの称号を与えられました。
しかし、ファウストにとってそれは空虚なものでした。。なぜなら、知りたいことは何も分からなかったからです。
ファウストが知りたかったのは〈宇宙の真理〉や〈生命の正体〉。
憤ったファウストが家で賞状をビリビリに破いていると、どこからか黒犬が迷い込んで来ました。
ファストはこの迷い犬に同情したのか、地下室にある人工生命体・ホムンクルスの前に案内します。
ホムンクルスはファストの人生の集大成。しかし、肉体や感情はない、生き物と呼ぶにはほど遠い……空っぽの存在。それはまるで学問に人生を捧げてきて何も成し得なかった自分のようだ。
「もはや人生に希望などない……」
ファウストが毒薬を口にしようとしたその時、「死ぬのはよせ!」と黒犬は悪魔に姿を変えます。
その人生、やり直したくはないか?
ファウストは魂を代償に悪魔との契約を結ぶのでした……。
第2の人生
若返ったファウストは第2の人生を歩み始めます。
力と意欲……
恋愛……
青春……
これまでのファウストの人生は勉強と研究漬けの人生でした。心から愛する女性も親友と呼べる仲間もいませんでした。なので、今度ばかりは今まで味わえなかった人生の喜びを取り戻そうとします。
一方、悪魔はというと、何かしらファウストに協力しながらその行動を見守っています。
時に、言うことに従うファウストの良き相棒であり、時に、現実をありのままに皮肉るナレーターのようです。
悪魔の目的
それは、博識高いファウストに〈宇宙の真理〉と〈生命の神秘〉を解き明かしてもらうことでした。
そもそも、悪魔は人から生まれた霊的なもの(精霊のようなもの)。
かつて民族と民族の戦いがあり、民族にはそれぞれ宗教があり神がいた。
戦って勝利した民族の神は絶対神となり、敗北した民族の神は悪魔となった。
だから、悪魔は本来の姿を取り戻すために神の存在を否定したい——この世が神の世界ではないことを証明してほしい。それには宇宙の真理と生命の神秘が必要だという訳なのです。
人生の意味を問う
人生の意味を考えた際、避けて通れないのが〈律法〉です。
人間社会で生きる上では、必ずルールに従わなければなりません。ルールを違反すれば罪となり罰を与えられます。しかし、そのルールは全てが正しいこのなのでしょうか。いいえ、そもそも誰がルールをつくったのでしょうか。
今は無宗教の人が増え、それと同時に人生の規範となる拠り所が失われています。
そのためか、新興宗教や特定の組織や団体に所属して安心感を得ようとする人も少なくないようです。
ファウストが学問を心の拠り所としていたように、信じるものにすがっても、欲しい物をどれだけ得ようとも、結局は何も解決されません。
この作品は人間の生きる道はルールの上ではないことを教えてくれます。
読み方
1本の映画を観るようでした。
「頭のいい人は第2の人生をどう生きるのだろう?」「宇宙の真理って何?」「人生の意味を教えて」と、いろんな観点から味わえる作品でした。
もし自分に第2の人生があたえられたとしたらどんな人生を歩むだろう、なんて想像しながら読むのも楽しみの1つです。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
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