まさに
みなしご坊主の修行
みなしごの少年たちは和尚に拾われ、たくさんの生きる苦しみと向き合います。
般若心経を知り、気持ちがラクになりました。2〜3分ほどで唱えることができます。(↓ふりがな付き)
今回はその中から『般若心経』を簡単5分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、空(くう)です。
空は移り変わるもの、実体がないもののこと。
感想
『般若心経』との出会い
37歳の頃、僕はストレスで押しつぶされそうでした。
家庭、仕事、人間関係、金銭面など、さまざまな問題を抱えていましたが、相談できる人は誰もいませんでした。
「誰か助けて……」
そんな時、インターネットで般若心経を知り、たくさんの記述を読んでみました。
すると、少し心が救われたような気がしました。
それから『般若心経』に少しずつ興味を持つようになりました。
簡単あらすじ
『般若心経』とは、お釈迦様の教えである仏教をわかりやすくまとめたものです。
その膨大な経典のエッセンスがわずか262文字に凝縮されており、多くの人に功徳を与えてきました。
——あるお寺で、和尚様と小坊主たちが般若心経を唱えています。
小坊主たちの名前は
●真面目で内気な〈カンジ〉
●ガキ大将的な〈ケイネン〉
●おっとりとした性格の〈ハンネン〉
●すぐに皮肉を言う〈ジャクネン〉
まだまだ修行の身で、『般若心経』の意味はよく分かっていません。
ある日、〈カンジ〉が1人で本堂前の掃除をしていたので和尚が問いただしました。
〈カンジ〉は黙っていましたが、和尚は〈ケイネン〉たちがをサボったことを察し、ため息をつきます。「ケイネンたちにはわしから話しておこう」
翌日、修行の際、〈ケイネン〉は〈カンジ〉の足の裏をつねります。〈カンジ〉が和尚に告げ口をしたと思っていたのです。
すると——「助けてくださいッ!!」と、村人が助けを求めにきました。
男性は、母が倒れて今にも死にそうだと言います。
和尚は、お寺のお布施をから施しを行い、〈カンジ〉に男性の母の看病の手伝いをするように申し付けました。
家に帰ると、男性の母は病床で血を吐いていました。
〈ケイネン〉は急いで薬を買いに行き、その道中で他の村人にも事情を説明して回ります。
そのおかげで、たくさんの村人が男性の家に看病や食事の手伝いに集まってくれました。
しかし翌日、その甲斐もなく男性の母は息を引き取りました。
男性と〈ケイネン〉と村人たちは男性の母を弔います。
〈観自在菩薩〉と〈舎利子〉はその一部始終を空の上で眺めていました。
〈観自在菩薩〉は言います。「悲しいことだがこれも事実……
受け入れなくてはなりません。しかし……あの子は忠実に『般若心経』の教えを修得していますね。ああやって人に救いの手をさしのべたり、生命に涙を流す皆すべてに仏の心はあるのですよ」
——と、ここで〈舎利子〉が解説してくれます。
私たちはこだわりを持って生きており、それが苦しみや厄の元になっています。
これを四苦八苦といいます。
生苦……生まれる苦しみ
老苦……老いる苦しみ
病苦……病む苦しみ
死苦……死ぬ苦しみ
愛別離苦……愛するものとの別れ
怨憎会苦……恨みや憎しみとの出会い
求不得苦……求めるものが得られない苦しみ
五薀生苦……心身から生じる苦しみ
空の境地に至れば、これらの苦厄を克服することができます。
この世に存在するものは常に変化していて永遠ではない。
だから、こだわりを捨てなさいと説くのです。
般若心経全文(ふりがな付き)
摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩 行人般若波羅蜜多時
照見五薀皆空 度一切苦厄舎利子
色不異空 空不異色
色即是空 空即是色
受想行色 亦復如是
舎利子 是諸法空相
不生不滅 不垢不浄
不増不減 是故空中
無色無受想行色
無眼耳鼻舌身意
無色声香味触法
無眼界乃至無意識界
無無明 亦無無明尽
乃至無老死 亦無老死尽
無苦集滅道 無智亦無得
以無所得故 菩提薩埵
依般若波羅蜜多故 心無罫礙
無罫礙故 無有恐怖
遠離一切顛倒夢想
究竟涅槃 三世諸仏
依般若波羅蜜多故
得阿耨多羅三藐三菩提
故知般若波羅蜜多
是大神咒 是大明咒
是無上咒 是無等等咒
能除一切苦 真実不虚
故説般若波羅蜜多咒 即説咒日
羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦
菩提娑婆訶 般若心経
観自在菩薩(=観音様)が舎利子(お釈迦様の一番弟子)に説いている様子がそのままお経になっています。
意味を超簡単に言うと
観音様は真実の智慧を得たとき、すべては空であることを悟り、あらゆる苦しみから解き放たれた。
この世の中の存在するものはどんな現象もすべてが空で、空には実体がありません。
過去・現在・未来の仏さまたちは、空の真理を得て悟りを得たのです。
このように、般若心経は真言である。
悟りの境地へ行く者に幸あれ。
(※あくまで、筆者が簡単に説明するために簡略化したものです)
ちなみに、般若心経の正式名称は、摩訶般若波羅蜜多心経といいます。
摩訶=偉大な
般若=最高の智慧。
波羅蜜多=悟り
心経=核心となるお経
まとめると、偉大な悟りに至る最高の智慧を得ることができるお経、という意味です。
読み方
最初は「般若心経って難しいそうだな」と思っていましたが、読んでるうちに慣れてきました。
なので、最初は分からないなと思いながらでも読んでみてください。
もしもこの先、苦しみで立ち止まってしまっても、般若心経はいつでもあたたかく見守ってくれます。
1時間ほどで読めました。
最後に
まずは【まんがで読破】を読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。