まさに
トロイア戦争
トロイアの王子がスパルタの王女を奪って自国に連れ帰った。 怒ったスパルタ王は戦争を決意、トロイア戦争が勃発する——!
僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『イリアス・オデュッセイア』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、運命の大きな力です。
感想
『イリアス・オデュッセイア』との出会い
中学生の頃、ギリシア神話が好きでこのての本をよく読んでいました。
ゼウス・ウラノス・クロノス・ガイア・ポセイドン・ティターン・アポロン・ヘラクレス・アフロディーテ・ハデス・メデューサ、数えたらキリがありません。
簡単あらすじ
「これより歌いますは神と人間の織りなす争いの物語
全知全能の神 ゼウスは頭をかかえていました
人口が増え 食料が乏しくなったためです
〈ゼウス〉は秩序の女神〈テミス〉と人口を減らすことを考えはじめます」
そんなか、オリュンポスでは人間の子・ペレウスと海の精霊・テティスの婚儀が行われていました。
この式に呼ばれなかった争いの神・エリスは怒り、「1番美しい女神へ」と書かれた黄金のリンゴを投げこみます。
すると式は黄金のリンゴをめぐって中断し、結婚の女神〈ヘラ〉、戦いの女神〈アテナ〉、愛の女神〈アフロディテ〉の三女神による激しい対立がおこってしまいます。
ゼウスはこの対立を鎮めるため、トロイアの王子〈パリス〉に判定をゆだねました。
パリスは3択を迫られます。
・ヘラを選べば、世界を支配する権力を。
・アテナを選べば、戦の勝利を。
・アフロディテを選べば、美女を。
パリスが選んだのはアフロディテでした。
その後、パリスはアフロディテの導きのもと、スパルタへ向かい、約束通りの美女〈ヘレネ〉を連れてトロイアへ帰りました。
しかし——ヘレネはスパルタ王〈メネラオス〉の妻であり、子どももいる身でありました。
これに怒ったメネラオスはヘレネを取り返す戦いを決意し、さらにトロイア打倒のためにギリシア全土から兵が集まりました。
「女神よ アキレウスの怒りを歌え
かくてゼウスの神慮はとげられていったが アトレウスの子 民を統べる王〈アガメムノン〉と勇将〈アキレウス〉が仲違いをして神を分かつ時より語りおこそうぞ」
オリュンポス……ギリシャ北部、テッサリアとマケドニアの両地方の境にある山。標高2917メートル。
コトバンクより引用
アキレウスの脱隊
戦がはじまったのはヘレネがトロイアへ連れられてから2年後のことでした。
ミュケナイ王〈アガメムノン〉率いるアカイア軍は総勢3万人以上。1000隻にも及ぶ軍船を伴ってトロイアへ出撃します。
優勢だったアカイア軍ですが、トロイア軍はイリアス城に篭城(=城に立てこもること)し、戦は長期戦にもちこまれました。
やがて9年が経った頃、アカイア軍の兵たちが次々と病に倒れていく、由々しき事態が発生します。
どうやら、アポロン神の怒りを買ってしまったのが原因のようです。この問題を解決するには、先の戦いで得たアポロン神殿に仕える巫女をトロイアに返す他ありません。
しかし、アガメムノンは断固して反対します。一度手に入れた戦利品を返せば士気にかかわるからと。
すると、〈アキレウス〉が諌めます。「勝利のために自身の欲は抑えるべきでは?」
反抗的な態度に腹を立てたアガメムノンは、「わかった。ただし、お前の女を私に譲れ」と言います。
仲間に兵も「ここは大将をたててやってくれ」と、アキレウスに迎合するよう言います。
アキレウスはアガメムノンの要件を飲む代わりに軍を脱隊することを決意。身勝手な王と無責任な仲間に愛想を尽かしてしまいました。
一騎打ち
長い戦を決着させるため、トロイア軍から一騎打ちが提案されます。
ヘレナを奪った〈パリス〉と奪われたアガメムノン王の弟〈メネラオス〉による一騎打ちです。生き残った方がヘレナと財宝、そして償いを払うという取り決めで合意されました。
しかし、一騎打ちの最中、パリスは姿を消してしまいます。
勝敗がうやむやになった両軍はおさまるはずもなく、激しく入り乱れる乱戦となります。
そこで行方をくらましたパリスの兄〈ヘクトル〉が汚名返上とばかりに再度、一騎打ちを提案。猛将〈アイアース〉が受けて立ちました。
一歩も引かない両勇の戦いは夕刻、夜まで続き、引き分けということになり、その日の戦はこれで終了しました。
次の日、多くの戦死者を弔うため、両軍は一時休戦を申し出ました。一同は悲しみにくれながらも遺体を火葬します。その煙は高く昇っていきました……。再び訪れる狼煙のごとく……。
相関図
国名と登場人物は以下の通りです。
読み方
前半に『イリアス』、後半に『オデュッセイア』が収録されています。
イリアスはトロイア戦争での〈アキレウス〉を中心とした物語。オデュッセイアはその10年後の〈オデュッセウス〉の苦難の旅の物語。
見所は、人間と神様の関わりです。
運命や自然……目に見えないけど確かに存在する大きな力——それを神様や精霊として表現する古代人:ホメロスの——ひいては人間の儚さに心が震えました。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
中古価格 |