【解説】ルース・ベネディクト『菊と刀』(まんがで読破)|結論|感想|読み方

着物の女性と日本刀

まさに

アメリカ人から見た日本人

日本で働くアメリカ人〈ティム〉は、日本人の奇怪な思考や習慣に興味を持ち調べてみるが——。

よーいち
今まで普通だと思っていた思考が日本人特有の思考だと分かってスッキリしました。

僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。

今回はその中から『菊と刀』を簡単3分でご紹介します。

結論

この本が教えてくれるのは、日本人の行動原理です。

 

感想

『菊と刀』との出会い

子供の頃、「〇〇くんはあんなんことができるよ」「〇〇ちゃんはこんなこともやってるよ」と母によく言われて育ちました。

周囲の子も親たちに同じようなことを言われていると愚痴ぐちっていました。

そして、大人たちがあくせくと遂行すいこうする〈お返し〉。

僕には、ある種の強迫観念に囚われているようにも見えたものです。

 

簡単あらすじ

義理・人情を重んじ、伝統を愛する国——日本

礼儀正しい、義理がたい、協調性が高いなど——日本は世界的にもめずらしい国民性をもっている。

ティム

〈ティム〉が日本に来て3ヶ月——生活には慣れてきたが同僚とはうまく馴染めない。

今日も仕事が遅い同僚に「それは仕事の効率が悪いから」と言ってしまって、社内の空気を悪くしてしまっていた。ジョークで言っただけなのに、日本人はどうも真に受けすぎてる気がする……。

●周りの空気を乱さないように気を使う

●何かあるとすぐ謝る

●気を使いすぎて言いたいことがはっきりしない

あまりに繊細すぎる! なぜ!?


——社員寮

ティムはルームメイト〈ハヤシダ〉に聞いてみた。「なんで日本人は異様に神経質なんだ?」

ハヤシダは「日本人にはそれが普通だからうまく説明できない」と言う。

逆に、「ティムも、なんでアメリカ人が日本人より陽気なのかわからないでしょ?」と言う。

 

日本人の行動原理

翌日、ティムはハヤシダに勧められ、図書館に来ていた。

図書館で調べもの

そこで、洋書『菊と刀』を読んでみると、日本人独特の特徴が分かってきた。

第二次世界大戦中——アメリカにとって日本人はもっとも気心きごころが知れない民族だった。

日本軍

アメリカ軍は日本への上陸作戦を決行するにあたり、日本人の思考・行動の習慣を理解しなければならなかった。

文科人類学者である〈ルース・ベネディクト〉はアメリカ軍に依頼され、日本文化の研究を始めた。

そして、非常に奇怪な特徴に気がついた。

それは日本人の国民性の矛盾である。


●日本人は不遜(=思い上がる)であると同時に礼儀正しい

●頑固であると同時にどんなことにも順応する力をもっている

●菊作りに秘術をつくすほどの美を愛する一方で、刀を崇拝し武士を賛美する攻撃的な民族である


そのような矛盾は、他の民族には見られないものだった。

彼女は、日系移民や捕虜となった日本兵と交流して答えを導き出そうと考えた。

そこで分かったのは、戦争の勝利の概念の違いだった。

日本人は武力よりも士気の高さを重視していた。

アメリカ人はどのようにして勝つかを重視していた。

このような行動を分析していくと、「周りにどう思われているか」と言う行動原理が見えてきた。

 

階級制度への信頼

——休日の社員寮、ハヤシダは朝から上司の電話を受けてひたすら謝っていた。

ティムは寝起きで敬語を使うハヤシダをめつつもあきれていたが、『菊と刀』に書いてあった階級制度(士農工商)について聞いてみた。

階級制度

ハヤシダが言うには、日本人は古くから忍耐にんたい美徳びとくと考え、身分をわきまえない行為は恥とされてきた。一見、窮屈きゅうくつなように思えるが、自分の身分におさまることで自分の周りの平和を守ってきたのだと。

しかし、ティムは納得できない。なぜ、そこまでして規律を守ろうとするのか?

ハヤシダは親戚の集まりを例にあげる。

弟をいじめていると母に「あなたはお兄ちゃんでしょ」と怒られる。

そして、従兄弟いとこの〇〇くんは行儀よく兄弟の面倒を見てると教えるのだ。

他にも……悪いことをすると何時間も家を閉め出されることもあった。

つまり、周りを意識することで礼儀やマナーが身に付き、集団行動ができるようになると言うのだ。

ティムは「100%周りに合わせなくても集団行動はできるし、言いたいことははっきり言ってほしい」と言うが、ハヤシダは「日本で人間関係を保つには大事なこと」と説明した。

 

日本人って変?

アメリカ人から見た日本人という形式のおかげで、ありのままの日本人の姿が見えてきました。

日本では普通のことが世界から見ると普通ではないのです。

「だとしたら、今まで神経をすり減らして悩んできたことは一体何だったのだろう?」と、そんなふうにも思えてきました。

日本人の心

 

読み方

あなたは気を使いすぎてはいませんか?

菊作りのように美を愛し、刀のように攻撃的な側面を持つ日本人。

日本人の特徴を知ることで、日本人が陥りやすい悩みや失敗——その改善策を教えてくれます。

日本を客観的に見るのにちょうどよかったです。

 

最後に

まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。

書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。

ぜひ探してみてください。

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よーいち

高校中退→ニート→定時制高校卒業→フリーター→就職→うつ→休職→復職|うつになったのを機に読書にハマり、3000冊以上の本を読みまくる。40代が元気になる情報を発信しています。好きな漫画は『キングダム』です。^ ^

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