まさに
日本の正史
清く、強く、気高い国——日本の成り立ち、日本の歴史、日本人とは——。
僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『日本書紀』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、ヤマト朝廷の正史です。
感想
『日本書紀』との出会い
『古事記』がとても面白かったので、「『日本書紀』とどう違うのだろう?」と思いました。
『古事記』より『日本書紀』の方が難しそうなイメージでしたが、両書を読んでこそ、日本人の本質が見えてくるような気がしました。
簡単あらすじ
西暦681年——飛鳥京
第40代天皇〈天武天皇〉は命じます。「余が天皇となって8年……日本の統治ははじまったばかりだ。天皇家が日本を治め、発展していくため……我々の権威を国内外に広く示す必要がある。しかし、たび重なる戦乱によって日本の本来の歴史は失われつつなる……そこで余は、この国の歴史をまとめた書を作りたいと思う」
川島皇子ら皇族6名、中臣大嶋ら官人6名によって編纂がはじめられます。
その内容はそれより以前から存在していた歴史書や伝承などを元にまとめられていきました。
——それと同時時期に『古事記』の編纂もはじまっていますが、その性質は大きく異なります。
日本書紀 | 古事記 |
・漢文表記 | ・日本語表記 |
・当時のさまざまな書物などから 情報を集約した記録 |
・神話重視で物語性が強い |
・国外向けの正史 | ・国内向け |
神代期
『日本書紀』も日本の創世神話からはじまります。
古に天地わかれず 陰と陽もわかれざるときがあった——
澄んで明るいものは広がって天となり
重く濁ったものは集まって固まり地となった
やがて天地の中に神が生まれた
まずはじめに国常立尊という神
そして続いて 国狭槌尊と豊斟渟尊が生まれた
陽気を受けて生まれたこの3柱の天の神は純粋な男神だった
先に生まれた3柱n店の神々に続いて天と地が交わって男女一対の神々が生まれた
最後に 男神・伊奘諾尊 女神・伊弉冉尊が生まれた
2神は天瓊矛を差し入れ、下の方を探ってみた。
下には海原があり、矛を引き上げるとその先から潮が滴り落ちて固まり島となった。
〈イザナギ〉と〈イザナミ〉はその島にくだり、夫婦となって国生みをはじめた
日本列島の島々を生んだ後、次に[海][川][山]の神を生んだ。
そして〈天照大神〉、〈月夜見尊〉、〈素戔嗚尊〉が生まれた。
〈イザナギ〉の命により〈アマテラス〉と〈ツクヨミ〉は天へ上っていった。
しかし、〈スサノオ〉は気性が荒く、大暴れして国の人民を殺したりしていたので〈イザナギ〉と〈イザナミ〉は根の国に追放する。
その後、2人の間に生まれた火の神〈軻遇突智〉によって〈イザナミ〉は焼かれて死んでしまった。
日本書紀と古事記の違い
『古事記』では〈カグツチ〉の出産の際、〈イザナミ〉の死に我を失った〈イザナギ〉が〈カグツチ〉を斬り殺すエピソードがあります。
そして、イザナギは黄泉の国へイザナミを訪ねて行くのだが、亡者と化したイザナミが襲ってくる内容がドラマチックに描かれています。
さらに『古事記』では神々の住む天上界を[高天原]と表現しているが、黄泉の国とともに『日本書紀』の本文にはほとんど登場せず、「一書に曰く」や「別伝」という形で本文とは別に紹介されています。
特に、〈アマテラス〉〈ツクヨミ〉〈スサノオ〉は〈イザナギ〉が単独で生んだとしています。
その後の〈スサノオ〉にまつわる物語は両書で一致しています。
日本書紀の特徴
『日本書紀』はヤマト朝廷の権威を示すための正式な歴史書といった内容。
対して、『古事記』は一般向けに作られた神話といった内容です。
『日本書紀』では出雲神話はなく、〈スサノオ〉が〈やまたのおろち〉を倒した話の後はいきなり〈大己貴神〉の話になります。
『古事記』では出雲神話、国譲りの話が詳しく語られています。
〈ヤマトタケル〉にも違いが見られます。
日本書紀 | 古事記 | |
名前 | 日本武尊 | 倭建命 |
性格 | 忠実 | 暴力的 |
父親に | 信頼されている | 疎まれている |
この違いを見ても、『日本書紀』は記録に、『古事記』は物語に重点を置いているかが分かります。
さらに、『古事記』では第32天皇〈推古天皇〉までが書かれているのに対し、『日本書紀』では第25代天皇〈武烈天皇〉〜32代天皇〈推古天皇〉までの詳しい記述はありません。
〈聖徳太子〉も、『古事記』では存在しませんが、『日本書紀』では詳しく描かれています。
そして、編纂を命じた〈天武天皇〉は『日本書紀』の完成を見ないままにこの世を去り、その14年後(720年)にようやく完成を迎えます。
読み方
THE歴史書です。
ちょっと堅苦しい感じもしますが、ひとつひとつのエピソードに力強い重みを感じました。
それは、登場する神々は皆自信に満ち溢れ、固い意志と天賦の勇猛さが「日本人ってカッコいいな」と、読んでいてとてもいい気分になりました。
日本国民はもとより、周囲の諸外国に対して「これが日本国だ!」と見せつける役割もあったのでしょう。
自分が日本人であることに自信を持てました。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
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