まさに
マッカーサーの支配
終戦後5年半余り、日本を支配したマッカーサー。「人はなぜ民衆を支配し、民衆はなぜその支配を受け入れるのか?」 老年のヤクザが支配の構造を物語る——!

今回はその中から『支配されるか、支配するか〜マックス・ウェーバーの「経済学と社会」より〜』を簡単5分でご紹介します。
もくじ
結論
この本が教えてくれるのは、支配の構造です。
感想
『支配されるか、支配するか〜マックス・ウェーバーの「経済学と社会」より〜』との出会い
ずっと気になっていました。戦後、日本はどのようにしてアメリカの支配を受けたのか。
敗戦国だから、すべて向こうの言いなりだったのでしょうか?
しかし、その後、日本は経済大国として発展、頭角を表していきます。
簡単あらすじ
日本最大のヤクザ組織「ヨシオ会」会長 児島ヨシオの邸宅
「政財界の黒幕」と畏れられる怪物のもとに、全国から幹部衆が集まった。
「てめぇら……遠いところからよく集まってくれたな。もう俺は長くはねえ。これから話すことは俺からの遺言と思え」白髪でヨボヨボ、鼻に管が挿し込まれた老人〈児島ヨシオ〉はベッドで身体を起こし、ウイスキーを口に含んだ。
「遺言だなんて縁起でもねぇよ」と、幹部の1人が飲酒を控えるよう言った。
「俺の体だ。好き勝手にさせてくれ」ヨシオは咳き込みながら自分が死んだ後のヨシオ会の未来を憂いていた。そして「この国で生き残りたけりゃヤクザも勉強しろ」と言いながら、今度は葉巻に火をつけた。
「勉強って何をです?」と別の幹部の1人が尋ねると、ヨシオは「バカヤロウ、世の中の仕組みをだ!」と言って、戦後の日本に起きた出来事を記憶を頼りに物語始めました。
「何がこの国を支配しているのか……。権力とは……暴力」
国家とは暴力の独占による人間の支配関係である
敗戦国
——1945年8月 日本敗戦
ラジオの音声
「朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ 非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ 茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク 朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ 其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨 通告セシメタリ 堪へ難キヲ堪へ 忍ヒ難キヲ忍ヒ 以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス 爾臣民其レ克ク 朕カ意ヲ体セヨ」
(私訳:わたくし天皇は世界の成り行きと大日本帝国の現状を深く考えて、非常の措置によって今の日本の有り様をおさめるために、忠義で善良なあなた方国民に告げる。わたくし天皇は大日本帝国政府の長として、アメリカ・イギリス・中国・ソ連に対してその共同宣言を受け入れることを通告させた。 我慢できないだろうが我慢して、それによって永遠の日本の未来の為に、平和な世の中にしようと思う。あなた方国民はそれを十分にわたくし天皇の意思と思って心にとめて守りなさい)
——日本上空
「その銃はなんだ?」〈マッカーサー元帥〉は飛行機の中で、〈コートニー准将〉が銃を装備していることを言及した。
「油断はできません」とコートニー准将が答えると、マッカーサーは「恐るな。我々は勝ったのだ」と言い、こう付け加えた。「彼らにとって天皇はGOODなのだろう? ”耐え難きを耐えろ”……と神が命じだのだ。日本軍は我々に手を出さない」
飛行機は厚木飛行場に着陸——マッカーサーは口にパイプを咥え、日本の地に降り立った。
「さあ、日本の記者諸君、撮りたまえ。私が連合国軍最高司令官・ダグラス・マッカーサー。この私が丸腰で悠然と日本の地に立つ。そのとき、日本国民は思い知るのだ。自国が敗戦したことを。新しい支配者が誰であるかを」
そして、1945年9月2日 東京湾上
アメリカ船・ミズーリ号にて、連合国代表と日本政府代表による降伏調印——これにより、日本の降伏が確定した。
3種類の支配
——現代 ヤクザ会の会長〈児島ヨシオ〉は幹部らに語る。
「マッカーサーが真っ先にやったのは、日本軍の武装解除と軍幹部の逮捕、都内の建物の接収。民衆から武器を取り上げ骨抜きにする……”暴力の独占”は支配者の常套手段よ。この国で拳銃持ち歩いて肩で風きってんのは誰だ?」
ヨシオいわく、日本で拳銃の所持が認められているのは警察とヤクザ。その違いは合法か非合法か。自衛隊もそれだし、裁判所は罪人を死刑にできるのも”暴力の独占”によるもの。
しかし、支配の維持には正当性が必要であり、マックス・ウェーバーはその正当性な支配を3つに分類した。
(1)合法的支配
支配の正当性は「支配者と支配される者がお互いに法規を守る関係」
服従の動機は「法規」
行政幹部は「官僚」
(2)伝統的支配
支配の正当性は「永遠の過去(長老制・家父長制)」
服従の動機は「伝統によって与えられた品位」
行政幹部は「臣僚」
(3)カリスマ的支配
支配の正当性は「カリスマを備えた人間の指導力・啓示・英雄的行為」
服従の動機は「支配者の資質」
行政幹部は「腹心」「従者」「信者」
どの類型にも支配には行政幹部の助けがいるが、その間には”報酬と名誉”をめぐる、持ちつ持たれつの関係があります。
日本は(1)合法的支配。同族会社は(2)伝統的支配。ムハンマド、毛沢東、ナポレオンは(3)カリスマ的支配に分けられます。
集団と調和する
本書の内容は、人身掌握を強固にした君臣的関係の理論です。
トップに立つ者とそれを支える者たちの持ちつ持たれるの関係の概要と、”なぜ人は人に従うのか?”という人間の心理を、マッカーサーの支配とともに紐解きます。
そして、その支配下に置かれている集団の中で自分はどう生きていくのかを指南してくれました。
うまく立ち回る、世間と渡り合う、というと聞こえが悪いかもしれませんが、何も講じなければ世間に流されてしまいます。
さまざまなタイプの集団の中で皆と手を取り合って生きていくには必要な知識ですね。
読み方
老年のヤクザがマッカーサーを回想するストーリーです。
支配という言葉を聞いて「怖っ」と思う人もいると思いますが、戦後の日本を知ることによって人の心——日本人の根源にある性質が見えてきます。
特に、指導者やリーダーを目指す人にとって必要不可欠な要素です。
支配する側、される側。社会と調和し、世間と肩を並べて行こうではありませんか。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。


まずはレビューをご覧ください