まさに
少女補完計画
女っ気のない真面目なサラリーマンにはある計画があった。幼い少女を引き取り、自分の扶養の元で理想の女性に育てること——。

僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。
今回はその中から『痴人の愛』を簡単3分でご紹介します。
結論
この本が教えてくれるのは、女性の魅力です。
感想
『痴人の愛』との出会い
この作品も、”痴人”が何であるかも知りませんでした。
表紙には四つん這いの男を馬にしてその背にまたがり笑う少女の絵。
エロというよりもマゾの印象を受けました。
簡単あらすじ
——大正6年
〈河合譲治〉……この男、電気技師の仕事をしている。
仕事が終わるとすぐ帰る。同僚からは”君子”と揶揄されている。黙々と仕事をこなす一方、人付き合いが悪く女っ気もない。なんとも面白みのない男……。
譲治はカフェに寄っていた。これが譲治の楽しみ。女給(=ホステス、ウェイトレス)の〈奈緒美〉が目当てだった。どこか西洋的で女優のような顔立ちの少女。
この時、奈緒美(以下、ナオミ)が15歳。譲治が28歳。
この店の常連となった常時はナオミと顔馴染みになり、店の外でも会う仲にまで発展!
譲治はある計画を企んでいました。
この少女を引き取って教育し、自分好みの女性に育てあげ、もしもそれが現実となったら自分の妻としてもらってもいい!!
出会って2ヶ月、譲治はナオミに言いました。「英語や音楽の月謝は僕が出してあげるから女給を辞めてうちに来ないか?」
「……ええ、いいわよ」
ナオミはあっさりと承諾したのでさっそく家探しから始めることに。大森(現在の、東京都大田区東部の旧名)にある洋館を新居としました。
次はお金の勘定です。あの洋館の家賃は20円。英語とピアノの月謝が25円。他にもナオミの服や外食もろもろ……。
しかし、譲治が勤める電気会社の給料は150円。譲治は自分のことで無駄遣いをすることはないのでなんとかなりそうです。(当時の銀行員の月給が40円、巡査が18円ですから、かなりの高給取りだと分かります)
出会いから数ヶ月——女っ気のない譲治は1人の少女をまずは”友だち”として同居することに成功しました。
少女育成
ナオミは午前中は花壇の草花をいじり、午後になるとピアノと英語の稽古に行くようになりました。
また、ナオミは同居するようになってから随分活発になりました。譲治が仕事から帰って来ると「早く遊びましょう」と鬼ごっこや譲治を馬にして馬乗りをさせられました。
——ナオミと暮らしはじめた年の夏、鎌倉へ旅行に行きました。
この旅では大きな発見がありました。それは海水浴で水着姿のナオミを見れたことです。しなやかな腕にすっきりとした脚……まるで活動写真(=映画)に出てくる西洋の女優のようだ。
鎌倉での日々はあっという間に過ぎていきました。
大森に帰ってからもナオミは泳ぎの練習を続け、さらにはヨットに乗ることもできるようになりました。
海に行った帰りの外食が定番となりましたが、もうひとつ定番化したことが……。それはナオミの体を洗ってやることです。鎌倉でナオミの体についた潮水を流してやったのがきっかけでした。
2人が切っても切れない関係となる時が近づいていました——。
これぞ男のロマン
自分の力で少女を理想の女性に育てあげる——これぞ男のロマンです。
100人の男がいたら99人は「こんな生活してみたい!」と思うでしょう。
15歳の未成熟な少女が大人になっていく過程を1番近い場所から見ることが出来て、さらに、女性の願望に付き合うことで彼女の喜ぶ姿を見ることの喜びとそれを与えた自分の経済力に誇りに感じ、ちょっとした征服感も味わえる。
この恋人未満な扶養の関係は、少女の欲望を満たすと同時に養う男性も自分の存在意義を満たすことができる仕組みなのです。
つまり、「女性が喜ぶことをしている自分はなんて紳士的で優れた男性なんだ!」と自分の有能性を実感できるのです。
少女→レディ
ナオミは成長していくにつれて、どんどん大人っぽくなっていきます。
譲治がナオミをちやほやと持てはやすので、ナオミも自分の美しさを自覚し、その自覚は自信へと変わっていきます。
その自信は時に譲治の鼻につくようになっていきますが、その鼻につき加減もまた、譲治にとってナオミの妖艶な魅力に感じてしまうのです。
そして、ナオミの行動はさらにエスカレート。目新しい服や鞄を欲しがり、贅沢な食事をするようになり、出費がかさむようになります。
譲治の仕事ぶりは会社で評価されて給料は上がりますが、それでも出費の方が多くなっていきます。
さらにナオミは社交性を持つようになり、男性の影がチラホラ……。譲治の気は休まりません。
読み方
男性の願望が投影されたこの作品。
はじめは男性が優位なのにいつの間にか女性が優位になっている。
この逆転現象が痛快で、女性の魅力には叶わないと肌で感じてしまう男の性質のようにも思えます。
「腹が立つのに憎めいない!」そんな美しくも小生意気な女性・ナオミを体験することによって、あなたは自分の心の奥底に眠っていた真実を知ることになるでしょう。
最後に
まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。
書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。
ぜひ探してみてください。
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