それが【講談社まんが学術文庫】
もくじ
【講談社まんが学術文庫】とは
古典・名著を漫画にした本
古典・名著を漫画にしたのが【講談社まんが学術文庫】です。
今風のストーリー漫画にしてくれているので、とても読みやすく分かりやすいのが特徴です。
そしてなんと言っても、膨大で難解な哲学書や古典文学をたった1冊にまとめてくれているのが1番のメリットです。
(「路傍の石」は上下巻。それ以外は1冊です。)
価格は
600〜880円(+消費税)です。
2023年現在、消費税10%がついて、本体600円の場合は税込660円。1番高い880円の場合で税込968円です。
作品数、ジャンルは
作品は全部で30作品。
ジャンルは、文学・宗教・哲学・思想など。
タイトルだけは聞いたことがある作品が多いと思います。
サイズ(大きさ)は
文庫判と呼ばれる、W105mm × H148mm で、鞄で持ち運びしやすいコンパクトなサイズとなっています。
少年漫画のサイズより、やや小さめと思ってもらっていいです。
読書にかかる時間は
2〜3時間ほど。
1冊だいたい200ページ前後です。
厚め(300ページ)の作品は3〜4時間ほど。
内容は原作のまま?
作品によって割愛(カット)されているようです。
ですが、内容は濃密です。コンセプトは、初心者が興味を持ってもらうための入門書ということのようですが、問題をきちんと解決してくれるので、ポイントをきっちり抑えてくれているように感じます。
例えば「資本論」では、資本家(経営者)がお金を儲ける仕組みが詳しく書かれています。
内容はストーリー仕立てになっており、”主人公が問題をどう解決していくか”といった形で進みます。そして、その定義や法則を絵や図解で説明してくれるので「なるほどな」と分かりやすくなっています。
それに、絵がとてもキレイなのがいいですね。表紙の絵を見てもらえれば、どんな作風なのかすぐ分かります。
メリットは
・わかりやすい
・読みやすい
・低価格
初心者にはハードルが低いというのが1番の特徴ですね。(メリットは【まんがで読破】と同じです)
デメリットは
・作品数が少ない(30作品)
・感情移入しすぎてしまう
・オリジナルストーリーが多いので、原作を全体のどれだけを理解できたのか分からない
今風にオリジナルストーリーになっているので分かりやすいですが主人公に感情移入しすぎてしまうことがあります。感動しすぎて「あれ? 結局なんだったっけ?」とならないように注意しましょう。
作品数が少ないために、「あの作品が読みたいんだけどなぁ」と思ってもない場合があります。
ニーチェ、仏教、孫子。小説はサン=テグジュペリ先生の「星の王子さま」、エドガー・アラン・ポー先生の作品、安部工房先生の「砂の女」を漫画で読んでみたいですね。
出版社は
講談社
言わずも知れた大手出版会社です。
漫画は誰が描いてるの?
作品によって異なります。
伊佐義勇先生、岩下博美先生、青木健生先生、葛木かえで先生、北野希織先生、近藤たかし先生、十常アキ先生、須賀原洋行先生、玉屋かつき先生、名波優太先生、山田一喜先生、山本幸男先生、Tearm バンミカス、MICHE Company 合同会社。(五十音順)
作品紹介
以下の並びは発行された順番です。
「作品名」原作者名の順に表記しています。
(例)
「資本論」マルクス
「政談」荻生徂徠
「資本論」マルクス
「罪と罰」ドフトエフスキー
「カラマーゾフの兄弟」ドフトエフスキー
「自殺について」ショーペンハウアー
「西郷南洲遺訓」西郷隆盛
「人口論」マルサス
「異邦人」カミュ
「プラグマティズム」ジェームズ
「ユダヤ人と経済生活」ゾンバルト
「我思う、ゆえに我あり」デカルト
「変身」カフカ
「自由論」ミル
「純粋理性批判」カント
「君主論」マキャヴェッリ
気になる本があったら、右上の虫メガネから検索してみてください。本紹介のブログを見ることができます。
気になる本がない場合は、まずは『資本論』が必読です↓
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【解説】マルクス『資本論』(講談社まんが学術文庫)|結論|感想|読み方
まさに 打倒、資本家 結局、俺たちはカネの奴隷になっただけじゃないか!! だが逆に言えば、金さえつかめば全てをひっくり返せるということだ…… ...
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