【解説】サン=テグジュペリ『夜間飛行』(まんがで読破)|結論|感想|読み方

年代物の航空機

まさに

未開の航空郵便

航空郵便事業 開拓期。 夜闇に包まれると計器は見えなくなり、月の明かりが命綱となる。それは命を懸けた仕事だった——。

よーいち
仕事への意識が上がりました。上がったのはやる気ではなく、使命感です。

僕は【まんがで読破】の大ファンで、全139冊読んでいます。

今回はその中から『夜間飛行』を簡単3分でご紹介します。

結論

この本が教えてくれるのは、プロフェッショナルとは何かです。

 

感想

『夜間飛行』との出会い

サン=テグジュペリと言えば『星の王子さま』ですね。

大人になってから、なぜか『星の王子さま』は読んでみたいと思って読みました。いろんな星の人と出会う話です。

サン=テグジュペリは飛行機の操縦士だったそうです。

 

簡単あらすじ

1900年——凧揚げのような実験から始まった人類の挑戦は、1903年のライト兄弟による初の有人動力飛行成功を起点に驚くべき進歩を見せる。

1909年 ルイ・ブレリオがドーバー海峡横断

1927年 リンドバーグが単独 大西洋無着陸横断に成功

世界地図

1930年 南米 アルゼンチン

サン・ジュリアン飛行場——定刻通り、郵便物を載せた飛行機に〈ファビアン〉は乗り込んだ。

到着地はブエノスアイレス(アルゼンチン共和国の首都)。

整備士や無線連絡員に見送られ、郵便機は高らかに舞い上がった。

「もうすぐ日没だな……気をひきしめていこう」

飛行士にとって危険な夜のダイブ。レーダーのない当時は軽機盤は見えなくなる。よって、月の明かりが唯一の頼りである。

航空郵便事業開拓期——この物語は空に魅了された男たちの誇りと勇気の記録である。


ブラジル ブエノスアイレス飛行場——

航空郵便事業の南米路線を統括する支配人〈リヴィエール〉は記者からの取材を受けていた。

「当社では現在南米で3つの航空路線を運営しております。チリ・パラグアイ・パタゴニア……全15000キロを実に時速200キロの快速で昼夜問わず飛行します」そして、欧州便によってフランスへ、ドイツ、ロシア……世界へと郵便物は運ばれると言います。

南米 航空郵便事業

「なるほど。すばらしい事業です」と記者の男はそうひとこと言ってから質問します。「しかしながら……航空郵便事業は飛行士たちにとってかなりリスキーな仕事と聞いておりますが?」

「リスクのない挑戦なぞ挑戦とは呼べんよ!」と、リヴィエールは毅然と言い返した後、補足します。夜間飛行は月の明かりだけが頼りであり、その月明かりを失えば一瞬で暗黒の世界……。ましてや、南米独特の厚い雲……雷雨突風……豪雪のアンデス山脈……。

アルプス山脈の死神

「そんな危険をおかしてまで夜間飛行を行う理由はなんでしょうね?」と記者は尋ねます。

リヴィエールいわく、飛行機が速いと言っても夜に飛ばなければ結局、汽車や汽船に追いつかれてしまうから。そしてこれは命を懸ける価値のある仕事だと言ってのけます。

記者はしばらく呆気に取られていましたが、気を取り直して質問を続けます。「果たして……命を懸ける価値のある仕事なんてあるのでしょうか? 世論が黙っちゃいませんよ? 安全性を確保した上で事業化するべきでは?」

リヴィエールは尚も毅然とこう答えます。「ダラダラと知識ばかり蓄えても行動しなければ進歩はない! 実践してこそ発見がある。経験が進む方向をつくるのだ!」

 

 

支配人リヴィエールの苦悩

「はやく……はやく無事に帰ってこい操縦士たちよ——そうすれば君たちの今日という一日の仕事は精算するのだ」

リヴィエールは夜空を見上げてポツリと言う。

街の方から陽気な音楽が聞こえてくる。今日はお祭りのようだ。

街の明かり

……あの家の1件1件に幸福がある。その幸福をすべて放棄し、飛行士たちはこの仕事に人生を……生命を懸けている。

果たして、あの記者が言うように”命を懸ける価値のある仕事なんてあるのだろうか”——「あるはずだ……少なくとも私はそう信じている」

 

なぜ命を懸けるのか

飛行士たちは危険な仕事を遂行して帰ってくると、誰にも想像できないような充実感を味わう。

町も山も平原もアンデス山脈の突風も悪天候も、そして死の恐怖さえも乗り越えた達成感に浸るのだ。

航空郵便事業に携わっているのは何も飛行士だけではない。

職工・整備士や無線連絡員、監督、支配人。彼らもこの仕事に多大な時間を費やして、人並みの幸せを、人生を、いろんなモノを犠牲にしてきた者たちなのだ。

家族のいる者。

恋愛よりも仕事を選んだ者。

恋愛したくてもできない者。

それでも働き続ける彼らの目には一体どんな景色が見えていたのだろうか。

 

読み方

科学の発展や新しい法律によって新しい仕事が生まれる。

便利になることは、国民にとってそれはとても喜ばしく、世間は賑わいを増し、時に熱狂する人も現れることでしょう。

しかし、今まで踏み入れたことのない技術や法律による仕事には代償が必ずはらんでいます。

「死んだら元も子もない」それでも働く人たちの気持ちが少し分かったような気がします。親や祖父母の存在が大きく誇り高いものに変わった、非常に価値のある作品だと思います。

 

最後に

まずは漫画で読むことをオススメしていますが、書籍で読むのもいいと思います。

書籍は、図書館や中古本など、たくさんあると思います。

ぜひ探してみてください。

 

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よーいち

高校中退→ニート→定時制高校卒業→フリーター→就職→うつ→休職→復職|うつになったのを機に読書にハマり、3000冊以上の本を読みまくる。40代が元気になる情報を発信しています。好きな漫画は『キングダム』です。^ ^

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